こよみのよぶね 2021
- miyamakentaro760
- 2021年12月25日
- 読了時間: 2分
夜の時間が一番長くなる冬至の日。真夏の情熱的な篝の輝きとは、また違ったそのイルミネーションは長良川を優雅に漂い、私達に今年の出来事を振り返る時間をくれます。
夏の夜は、ほーほーほーと鵜匠さんらの鵜を励ます掛け声や、船頭さんが鵜舟の船べりを叩く音、観覧船の乗客の声援で賑わった長良川に
どん、べん…………とん、ど、ど………とん…べべん…どん…
と、まったく趣の異なる音が聞こえてきました。スキっとした真冬の寒空の下に響く不協和音の様で断続的に続く和太鼓の音。一種独特の雰囲気を醸し出しています。
1月~12月までの月毎のあんどんを乗せた月船と干支を乗せた干支船でおりなす“こよみのよぶね”です。

夜空の星くずの明かりを一か所に集めた様な明るさとなった「すぎ山」前の川辺の特設ステージでは、「3.11」のあんどんが飾られています。2006年から始まった岐阜の「こよみのよぶね」が2011年11月以降、「とうほくこよみのよぶね」として東京・大槌町・釜石市で毎年3月11日に行われて来たものが来訪展示されているのです。神戸ルミナリエと同様、長良川を通じて繋がる被災地東北への鎮魂の祈りも込められています。

ステージでは、今年の各月毎に起こったトピックを読み上げる司会者と共に、総合プロデューサーの日比野克彦氏が、あんどんのアートの解説を行っていきます。そして一隻ずつ接岸する月船に、巫女さんが紐に紙垂(しで)の様に取り付けた「こよみっけ!!」を引き渡す儀式を行い、船は離岸遊覧します。

※「こよみっけ!!」とは、今年の月ごとの想い出深い出来事を振り返り、言い残したことや、やり残した想いを書きつけた紙です。
今年の干支は「牛」でした。干支船の「牛」は白地に黒斑のホルスタイン模様。東北の赤べこ人形を連想させる首降り動作がなんともユーモラスです。
もう、すっかり岐阜の風物詩として定着した感のある「こよみのよぶね」。あなたは、ひと月ごとのあんどんを眺めながら どんな想い出に浸りましたか?
まだご覧になられたことの無い方は是非一度、足を伸ばされてはいかがでしょうか?
世界遺産清流長良川の鮎を育み、格式ある長良川鵜飼の舞台で毎年「冬至」の晩に繰り広げられる1年で最後の長良川のイベントです。
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